• 韓国の12大名山の中のひとつである徳裕山は、標高1,614mの香積峰を中心として茂豊の三峰山(1,254m)から始まり、水嶺峰(933m)、大峰(1,300m)、徳裕平田(1,480m)、中峰(1,594m)、舞龍山(1,492m)、サッカッ峰(1,410m)、南徳裕(1,508m)に至るまで長々と100里に及ぶ大幹を成し、嶺・湖南を分けます。
• 三南道を見下ろす徳裕連峰の最高峰である香積峰に登ると、北側の近くには赤裳山が下に見え、遠くには黄嶽山と鶏龍山が見えます。西側には雲長山と大芚山、南側には南徳裕を前にして智異山と般若峰が見え、東側には伽倻山と金烏山が見えます。
• 香積峰の頂上から発源する清い水が流れ下り九千洞の33景を築き、北斜面には茂朱リゾート、西南側には七淵渓谷があり、多くの訪問客たちを迎える徳裕山は斗文山(1,051m)、七峰(1,305m)、居七峰(1,178m)などの高峰を抱きます。春には七十里渓谷に真っ赤なつつじが咲き、夏には濃い緑色の緑陰が避暑客を招き、秋には赤い紅葉で山全体を染め、冬には白い雪に覆われた雪景の中に雪花を咲かせ神秘的です。

徳裕山の枯死木と樹霜

• 徳裕山は四季を通じていつも美しい姿を誇る山で、春のつつじの群落、夏の渓谷、秋の赤く染まった紅葉、そして冬の雪に覆われたチョウセンシラベとイチイは雪国を演出し、風に舞う吹雪の中で山に登る人たちに深い感動を与えます。
• 徳裕山は、雪が降らなくても雪花が見れる所です。徳裕山の香積峰一帯は、冬の早朝の'樹霜'と裕稜線に沿って重なった白く広がる雪景が壮観です。そして、徳裕山の頂上の香積峰に登る道は雪花のトンネルとなります。
• 樹霜は樹氷とも呼ばれます。西海からの湿った空気が上空に上り雲となり、乾燥して冷たい風と出会うとそのまま木に付いて凍ります。それが雪花と区分されて樹霜と呼ばれます。厚い霜のように見える樹霜は、単純な雪花とは異り結晶が生きています。近くで見ると、雪よりもずっと繊細です。徳裕山の樹霜は、風に向かい合って咲きます。北風が吹くと北側を向き、南風が吹くと南側に向いて育ちます。水銀柱がマイナス10度以下の時によく育ち、澄んだ夜から早朝に木などの風を受ける側に生じやすいです。
• 徳裕山が見せてくれるもうひとつの趣は、時間が累積して作られた歳月の力です。香積峰に登る途中にある数多くの枯死木は、それだけで過ぎ去った時間を証明します。長い生を終え美しい死として残っている枯死木が、樹霜に出会い大地での生命を延長させます。枯死木に白く降り積もった樹霜は、生と死の境界をなくします。
• 冬の徳裕山で出会う風景は、純白が作り出す荘厳さです。その荘厳さの中に入ると、置いてきた世界は遠くなり、徳裕山だけが残ります。枯死木と雪花、そして樹霜。徳裕山の冬はここで始まりここで終わります。

つつじの群落

• 徳裕山は、主峰の香積峰(1,614m)を中心に標高1,300m前後の荘重な稜線が南西側に向い長々と30kmあまり伸びています。北徳裕から舞龍山(1,491m)とサッカッ峰を経て、南徳裕(1,507m)に至る主稜線の長さだけでも20kmを超える巨大な山です。
• 非常に壮快な渓谷と稜線、典型的な山の美しさ、そして広い山裾と壮大な高さを誇っており山岳人たちが絶えません。山の頂上には樹木とつつじ、そして忘れ草の群落地があり、春と秋にはより趣が深まります。
• 徳裕山はつつじが美しいと有名です。特に稜線一帯にはつつじが群落を成しており、"春の徳裕山はつつじ畑から日が昇り、つつじ畑に日が沈む"とも言われます。山全体がつつじ畑であると言うくらい群落が広く広がっています。北徳裕頂上の香積峰から南徳裕の六十嶺まで、20kmを超える登山路につつじの群落が連なっています。最も華やかな所は徳裕平田で、平らな稜線につつじの群落が花園を形成しています。普通は、5月25日前後から6月5日頃までが絶頂です。

位置, 交通, 探訪コース